魅力的な顔〜表情〜

先週の日曜日に久々に大好きなお友達十数名とランチをした。お友達というかお世話になってるというか尊敬してるというか、そういう人達と一緒に過ごした時間は楽しい以上のものがある。…その時の写真を見て”私、無茶苦茶楽しそうな顔してる!”と思った。決して綺麗に撮れてるわけでもないけどその写真の笑顔は自分でもいい顔して笑ってると思った。

人は本当に楽しいとか、嬉しいとか、悲しいとか、悔しいと思った時にすっごくいい表情をすると思うのですよ。そう言う一瞬しか見れ無い表情を発見した時、とてもスペシャルな気分になります。で、その人の事を男女問わずさらに好きになりますね。

あるヴィオリストの映像を見た時の事はよく覚えています。その彼女がステージに出てきた時は、凄く綺麗であるわけでも無く、ドレスももっと似合うものがあるはずなのにと思うような一見野暮ったい感じの印象でした。

それが、彼女が一度第一音を奏でた時に、彼女のイメージが180度変わったんです。表情も言葉では言い表せないくらい、魅力的なものになり、彼女の演奏をずっと聴いていたいのは勿論、見ていたいと思ってしまったのです。一瞬のうちに観客を魅了してしまう彼女に脱帽でした。彼女は全く見た目とか気にしておらず、音楽に入り混んでいる様子。だから人を音だけでは無く体全体で魅了できちゃうんでしょうね。素敵な人だなあって今でも思ってます。

人は物事に集中してる時の顔ほど魅力的な顔はないと思うんです。それが仕事の時であったり、趣味でやってるスポーツであったり、楽器を弾いてる時であったり、場面は様々ですが。

あとは愛する人のため、家族のために頑張ってる時の表情も凄くいい表情ですね。

一番わかりやすい例。隣や近くに好きな人がいる時の表情って本当に素直に出るからいい表情なんですよね。

集中したライフを送ってる人や、いろいろな苦労と努力を重ねて、その中に人生のちょっとした幸せを感じてる人の顔は素敵で魅力的だと思います。だから周りに人が寄ってくる。

いつかそう言う顔になってたらいいなあと願いながら、悪戦苦闘して毎日生きてます。笑
  
これは気の置けない仲間と苦労して開いた、リサイタルの打ち上げでの写真。

先生のお仕事 2

前回は生徒の”長所を最大限に伸ばしてあげる”と言うお話でしたね。

ではどうやって効率良く伸ばして行くのか?

やはり生徒とのコミュニケーションが要ですね。子供だったら、保護者と、香港ではプラスお手伝いさんとのコミュニケーションも必要ですね。今生徒の興味のある事は?とか、どんな事でいつも困ってるの?とか良くお話します。それと、レッスンでの生徒の反応から判断してレッスン方を考えています。

そして最近大事だなあと思うのは、必ず自宅でどうやって練習するのかをレッスンで練習します。”練習の練習”です。

先生がどんなに”間違えなくなるまで練習してきなさい”とか”テンポがバラバラだから一つのテンポで弾いてきてね!”と言っても実際次の週までに一体どうやってそこまで辿り着けるか生徒さん達は皆無でしょう。ある意味その説明だけで後は生徒に任すというのは怠慢です。

間違えなくなるまで弾くにはこういう練習をするのよ!と一緒に練習してあげないと無理です。(これはブログで練習方法を以前書いたと思います。)

テンポがバラバラならメトロノームを使ってこうやって練習するのよー!って一緒に練習しないと生徒さんは分かりません。大半の生徒さんは弾くのに必死で、メトロノームをカチカチ鳴らしていても、それ自体を聞いて無いので合わせられるはずも無いという状況を知りません。(プロでもそういう事はありますが笑) 

今時の香港の生徒は子供でもiPadを持っているという時代。保護者の大半はスマホを携帯しているので画像が撮れます。レッスンでメトロノームと一緒に生徒が弾いている様子を録音して生徒と一緒に反省会をします。こうやって、家での練習方法を教えます。中には家での練習風景を送ってきて確認する生徒もいます。伸びがやはり違いますね。

  
violinをガンガン弾いてても聞こえるメトロノーム。愛用しているDr.Beat
後は必ず生徒にはレッスンノートを作ってもらいます。

次のレッスンまでに達成しなければいけない点、練習する前に読む注意事項をレッスン中にレッスンノートに私の眼の前で記入してもらいます。子供の場合には次のレッスンでもう一度先週の注意事項を確認し合った上でレッスンに入ります。

今日は”練習の練習”について書きました。

余談。子供を教えるという事はとても大変。子供に全エネルギーを吸い取られてしまうのでは無いか?というくらいレッスンの後は疲れます。気持ちの良い疲れですが(笑) 最近、自主的に生徒がコンクールに出たいと言い出した。前向きになってくれて嬉しかったですよ。こういう瞬間に一緒に頑張った甲斐あったなって思います。

先生のお仕事  1

最近自分の生徒のレッスンや、友達のレッスンの様子を見たり聞いたり、コンクールの審査を聴いて思ったこと。

指導者に必要なものってどんなことだろう?という事。

生徒の不得手な所を補いながら、長所を最大限に伸ばす事…

具体的にどのようにすれば良いのか?

まずは生徒の性格、長所短所をできるだけ早く見抜く事。そして褒めて伸びる生徒かお尻を叩いて(実際には叩かないけど)伸びる生徒かを判断する。

どちらにしても、生徒には”ここがあなたの一番良いところよー”と言い続けて自信をつけてもらう。自分の長所をアピールするって日本の習慣にはないけれど、アメリカに留学して一番感動したのはそこ!お世辞にも上手くない演奏だけれど、この人の演奏好きだなあと思う演奏をアメリカで幾つか聴いた。では、どうして好きなんだろうと考えると、その人達に共通するのは、自分の長所を最大限にアピールできているという事。言葉を変えれば、オリジナルなのですよ。自分の良いところを知っているって大事だなあと心底思った。そういう演奏は完璧ではなくても、心に残ります。

生徒も自分の長所を言ってもらえると、魔法がかかったように前向きになる。やる気がでる。一昔前の”間違えてはいけません”教育は個人的に好きではない。間違わない演奏なら、コンピューター音楽がある。生身の人間が間違えない筈がない。間違えないに越した事はないけれど、それに固執しすぎて自分が無くなってしまったら音楽をやっている意味が無い。 

 尊敬する潮田益子先生とボストンのレッスン室で…
オリジナリティーを見出して、そこを伸ばしていくという所は指導者として大切な事の一つですね。

また次回この続きを書きます!

言葉で伝えるという事

最近つくづく思う事。

言葉で自分の気持ちを伝えるって本当に難しいなあって思うんですよ。

言葉にしようとすると自分が思ってる事からどんどん遠ざかってしまう感じがして、結局相手との会話を断念してしまう事とか無いですか?私はたまにあります。笑

その点、ヴァイオリンのレッスンは良いんですよ。言葉を尽くして生徒に伝わらない時は、ヴァイオリンを生徒の前で弾いてあげるんです。弾いてるうちに”先生、こんな感じですか?”って生徒さんも一生懸命私の言いたい事を分かろうとしてくれるから。そういう生徒との対話は好きですね。

しかし、日常生活の中で言葉に詰まった時にいつもヴァイオリンを弾く訳にはいかない。気持ちをその場で的確に伝える事ができないと、自分の中でどうしようって焦ってしまうんですよ。

最近、とても尊敬している方が日本へ帰国されると言うお話を聞き、お帰りになられる前に何とかこの感謝の気持ちをお伝えしようとするのですが、出てくる言葉って、在り来たりで、お世話になりました。みたいなつまんない事しか出てこないのですよ。本当に情けなくなりました。心の中の感謝の意はそんなにつまらない物では無いはずなのになあと悔しい思いになりました。こんな思いを綺麗な言葉で伝えられる!と自信のある方、是非ご伝授下さい。


これは私の愛犬 健太です。

このブログ書いてたらこんな顔して遊ぼうか?って隣に座って会話しようとするんです。

健太は話せないけど、私よりも気持ち伝えるの上手だなあと感心してしまった。

表情と言うのも大事なのかもしれませんね。
ブログを書きながら気持ちの伝え方勉強します!