ささやかな約束 ある店主の話

今日あるコラムを読んだ。お店を何十年も続けている店主のお話。周りのお店はどんどん変わって行ってるのにそこはずーっと変わらないのだそうだ。お客さん曰く、その店主にはまた会いたいなあって思わせる何かがあるらしい。

そのコラムを書いた人が言うには、その店主はお客様とお約束したことはどんな細やかなことでも忘れずに守るのだそうだ。店主はもうお若くないので、忘れない様にいろんな所に張り紙したりメモしたりするそうな。(うちの会長さんも、スポンサーさんも皆さん同じことをされているのでびっくりした。)

その店主は、”細やかなお約束を覚えてもらってると本当に嬉しいでしょう?”って言われたそうだ。それを読んだ時、なんか涙出そうになった。

そうだようなぁって心底思った。自分もそうありたいと思う。

お約束踏み倒されるとそれが重なるにつれて人間不信になっちゃいますよね。それがお仕事であろうと、プライベートであろうと。よく小さな事が守れない人が大きな約束を守れる筈がないと言いますが、きっとそうなんだと思う。きっとみんなを喜ばせようとして守れない約束をしてしまう事もある。でも結果傷つけてしまう。そして人は離れていくのだと思う。忙しいって言うのは言い訳だなと自分に言い聞かす。

ちょっとした気配りが人を幸せにするんだなあ。

長年何かを続けてこられた人の話は聞くもんだなあ。😌「生花の小さい輪」の写真

 

プロの踏ん張りどころ〜プロって何?その3〜

生きてればこんな時もあると思い返すくらい最近何かと停滞気味。

イザイ無伴奏ソナタを録音しようと攫ってたら、首の不調に始まり体の不調が続いた。それでも練習は細々と続けてるが以前撮ったレコーディングの方が良い😩The 逆行😱 前はきっとこの曲好きだと言う気持ちがもっと入ってた。曲よりも逆行に呑まれてる〜。

インスタントラーメンの様にパパッと仕上げて出すのも意に反するし、マシーンの様に音だけ正確に弾くのは意に反する。なのでこの停滞と向き合いながら焦らず続けるしかない。何回もこんな事あるのに毎回苦しい。😭

’’プロって何?’’って書いたし、結構考えた。

結局何があっても続けられる意思がないとその道は無いなと思う。上に終わりは無いし…   でも本番で味わう感情というものを知ってしまったら苦しくても更にその先を見たくなる。ドラッグみたいな物。だからこの苦しーい時も踏ん張れる。

一つの事を全うできる人はまた他のことでも結構良い線まで行く。向き合い方を知っているから。これは決して器用貧乏や趣味とは違う。

ちょこっと上手くできたら’’こんなもんか、案外簡単だったな”と勝手に終止符を打ち、他に挑戦するのが趣味。(そう言うのもないと生きていけないのは私も実感)

趣味のほうが楽しい!代わりにまた心から湧き上がる様な感動もないし、死ぬ前に思い返すこともないだろう。息抜き、気分転換には趣味が一番🤗私は気分転換に良く料理やらラインのスタンプやらバイオリンカバーなんかを作る。あー、ハイキングもする。決して上手くはない😅

練習中に新しい発見があるまでゆっくり進もう。(フーッ🙄)

こんな風に発見が飛び出てくれます様に😆

高嶋ちさ子と言う人

今日たまたまちさ子ちゃんの話が出たので。

日本のテレビの撮影のため来港した知佐子ちゃん。
その後一緒にテレビに出たことで良く”彼女はどんな人ですかぁ?”って聞かれるようになった。

プライベート(それも20年前の笑)しか知らないし、芸能界ではどうか分からない。

物事をとても冷静に判断でき、自分にも厳しい人だと思う。若い音楽家は生活するのも大変。それを見事にビジネス化して働く場を作ってあげられるって凄いと思う。

物事もハッキリ言える。プライベートで彼女自身に聞いたことで間違ってる事はないなと思った。周りには面白おかしく話の内容を全く事実無根に変える人も少くない。それでも必要のない時は黙って事故処理してると思う。言う側は自分自身の事故処理もできないから人の事を言うのだろうけど。

子育てもしてる。(しかも彼女は結構厳しいと思う😁)子育てだけで大変って言う方もいらっしゃるけど、子育てして、バイオリンの練習して、テレビ出てって、彼女やってますよ。テレビ見て好き放題言ったり書いたりする人いるけど、そんな暇を彼女は無駄にしないと思う。

昔、私のためにダイエット食作ってくれて、一緒にマイアミビーチ走ってくれるような可愛いとこもある😉

バイオリンニストにもいろんなジャンルの人がいる。人前に立つと言うのはそれだけで大変な時間と労力を使う。好き勝手な事をここでも言う人がいるけど、バイオリン弾きとして一言言いたい。

’’自分が聴きたい”って思えばそれでいいんじゃないですか?わざわざネットで”あの人は上手なんでしょうか?”とか”プロ何でしょうか?’’と聞く方いるけど、自分がいいなあって思えばそれでいいと思います!少なくとも、聴いた人が、無茶好き❤️とか、最悪😳って思った時点で彼女の勝ちです😁あなたの感情を引き出す魅力があったって事だから。まあネガティブな意見でも、話題作りをしてくれてることには変わらないのでそれで良いのかもしれませんが。

私は応援してますよ😊

 

迷惑者は木になぁれ!

自分も含めて、最近花や植物に癒される人が増えている。
コロナで自由を束縛されていろいろ考える時間も増えている。

先日木を眺めながら…

木は言葉を持たないからそこに静かに生きている。台風が来て枝が折れても、雨が降らず水が足りなくても一生懸命そこで生きている。文句も言わない。

暑い日は木陰を作ってくれて助けてくれることもある。

私たちはコロナと言って必要以上に不満を言うだけ言って誰の役にもたたないどころか迷惑をかけている人がいる。木に比べてずっと弱い生き物。命張って助けてくれているドクターや、看護師さん、救助隊の方のことを考えてせめて文句を言わないとか、人の性にしないようにしようと思った。

コロナは大変な事態だ。だけどコロナを拡大した原因は私たち人間だ。人種差別をしたり、マスクつけている学生を殴ったり恥ずかしい行動は今すぐ無くそうよ。他にやること考えられないなら木のように静かにじっと好転するまでじっとしてよう。

…と大きな木の前で呟いた。😁

木は与えられた場所でしっかり生きてるよね。

 

Q&A 本番前、コンサートで気をつけてる事はなんですか?

最近ZoomでもQ&Aコーナーやってますが、他の質問もここに書いていきたいと思います。
あくまでも私の体験でお答えします😊

コンサートの準備からコンサートに参加して頂いた方のお見送りまでが1セットと考えてます。
コンサートで大事なのはサポートして頂いた全ての方、自分自身、スタッフがこの場に居てよかった☺️と感じてくれる事だと思ってます。
本番は1回きり。そこでそう思うためにはそれ相当の準備をします。
特にメンタルの面には気をつけます。
日々生活していると避けようの無いアクシデントがいっぱい😩
周りが風邪ひいた、とかコンサートの直前にメンバーと連絡つかなくなったとか。ホント色々経験しました。(毎回胃に穴開きそう😭)
それでもマイナスの気に心が持っていかれないように相当神経を使います。

練習段階、早いうちは演奏について色々な意見は有り難く聞きます。本番直前は、私のことをよく理解している人でも、私から質問しない限り意見は問いません。その時点では自分の中で出来上がっていなければならないので。(言うのは簡単、実行はかなり難しい😭)そして人には

波長の合わない人というのが居て、出来る限り近づきません。

(ここで言う波長の合わない人とは、好き嫌いのことではなく、本番前に会うと必ず集中出来なくなると言う人の事です。)

体調管理には最善の気配りをする。

以前自分は洗濯物干しで手を挟み、ピアニストは手を引き出しに挟んだと言うことが重なったことがあります。気の緩みと焦りと疲労からきます。これは出来るだけ避けるようにしなければいけないと心がけてます。演奏者自身これが一番恐ろしいことなので。疲労が出ないように、心にゆとりがあるように(ここが難しい😅)最善を尽くします。

特に本番前の楽屋では出来るだけ神経を集中させたいので
一人でいるようにしたいです。
ずっと昔、オーディションの前に知り合いとペラペラ喋ってて、無念な結果になった時、尊敬しているピアノ伴奏の方に、”本番前にペラペラ話して集中しないからだよ”って叱って頂いたことがあります。それ以来出来るだけ静かに過ごします。自分と向き合えなければ結局上手くいかないですね。

本番中は演奏者、他のお客様の邪魔にならないような配慮をする。

皆さん音楽を楽しみに来て頂いているので、この答えを出すまでにかなり時間がかかりましたが、気分良く聴いていただくためには、コンサート中に他のお客様や演奏者の迷惑になることは控えて頂くように、コンサートが始まってから必ずアナウンスさせて頂く事にしました。観客の方は時間を割いてきて頂いているし、私も出来るだけ良いものをお届けしたいのでやはり最良の場所作りに神経は使いたいと思います。

来て頂いたお客様、スタッフ、メンバーには感謝の意を伝える。こうして欲しいと言う意見は出来る限り聞く。

上手く行っても行かなくてもコンサートを共有して頂いた皆様には心から感謝の意をお伝えしたい。これは、同じMTTの小椋、ロニーから学びました。いつも支えてくれてます。1回勝負で結果を出すためにはいろんな感情と格闘します。パーフェクトな人間なんていないけれど、どれ位1つ1つのコンサートが大事か理解してくれているメンバーは貴重です。

昨日母の日だったので、一言。

父は病気で苦しくても、母は心細くても、どんな時も私のお仕事を理解して裏で応援してくれた両親にはお礼のしようも無いくらい感謝です。

 

パソコン愛用者へのつぶやき

パスワードが分からずにブログが書けてなくてFacebookで投稿し続けてました。すみません。

このコロナ騒ぎで自宅にいる時間を利用して、新曲の練習、Macの使い方、GarageBand、iMovieの使い方を習得しようと思って頑張ってたら、首を痛め頭痛に悩まされております。

頭を下げる姿勢が長時間続き、首の骨が飛び出てたそうです。(私、常習犯😩)

かかりつけの先生よりヴァイオリンの練習とパソコン禁止令が出ましたが、1日休んだので、今日はブログを😁

パソコン使う皆さん、先生より15分置きに頭を上向きにする、ゆっくり首を回すようにと言われました。せめて30分に一度はトライした方がいいですよ。ほぼ毎日ハイキングして、汗を流すので大丈夫だと思っていたら、大間違い。ストレッチはマストでした。

これは私の先生が言ったストレッチでは無いですが参考までに首のストレッチ動画添付します。

いつかこの恐ろしい頭痛に悩まされることの無いように皆さんにつぶやいとこうと思いました。

私が10年以上診てもらっている整骨院の先生は、GODと呼んでも過言では無い先生で、今まで腱鞘炎にならず無事バイオリンを弾き続けられたのもこの先生のお陰。

彼女(先生)無しに生きていけません。先生長生きしてくださいねぇ❤️

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父 -My Father-

短距離走の練習を近くのグランドで教えてもらった。
私の運動会の親子走で小柄な癖に先頭を走る父を‘’不細工だから一緒に走るの嫌だ‘’と文句言いながらちょっと自慢だった。

漫画を読むのは病気以外の時は一切禁止、高校は家から徒歩15分の女子校(厳密には共学だったがその時代は女子しか居ない異例な学校だった)しか禁止という無理難題を言う所が嫌いだったけど、逆らえなかった。理由は通学途中に変な人に捕まら無い様に😅

仕事を終えた後毎週1回片道1時間半の運転をして熊本から福岡までバイオリンのレッスンに
連れて行ってくれた。レッスン中も睡魔と葛藤しながら2時間のレッスンノートを取ってくれた。それを読んだかどうか覚えてもいない。酷いな(笑)
そしてまた父は1時間半の運転をして家へ帰る。(途中で必ず父の好きな麺を一緒に食べる。)

母に内緒で高い楽器も買ってくれた。今は母もそれも知っているけれど。笑

お付き合いしている人がいると知った時2日間、父は父の部屋から出てこなかった。
結婚式の時は参加はするものの、式の前まで不機嫌で弟がSOSを出した事。

チャリティーコンサートをする様になり、静かにそれを応援してくれていたらしい。

実家に帰ってもいろんな用事で外に出ていく私に‘’ちょっともお話し出来無い‘’と悲しそうに母に語っていたらしい父

一緒にいる時間がとても短くて

聞きたいこともあったのに、話をしようとする努力もしなかった。
バイオリンだけちゃんとやってれば許してくれるって甘えてた。

ごめんなさい。

どんな時も習字を続ける父を尊敬してた。

今まで本当にありがとうございました。

知子拝

23Nov 2019

ミュージシャンの生活

昔のブログで書いたんですが、バイオリンは私の鏡の様なもので、サボると音に浮き彫りに出てきます。
無情です。
もっとサボると、自分が弾けてるか弾けてないかもわからなくなります。
そして終着点は、自分のことは棚に上げて人の批評をし始めたら墓を掘るしかないでしょう。

じゃあ、暇さえあれば練習(攫う–さらう−といいます)するのがいいのか?と言うとそんな訳ない。若い頃ならまだしもそんなことしてたら腱鞘炎になってしまう。自分のコンディションを把握した上で、いかに手を壊さずに音楽を作っていくか考えなければ、弾ける前にミュージシャンライフが終わってしまう😭 攫い過ぎて出来てたものを壊してしまい、メンタルブロックに陥ることもあります。それを回避するには疲労困憊をさけ、目標イメージが必ず頭にある事が大切だと思います。だから、楽器から離れる勇気も必要(無茶に攫わない勇気)です。目標イメージが分からなくなったら、音楽からいったん離れて、気分転換をします。余談ですが、スランプ状態で、もがき喘いでいる時に私を救ってくれたのが山登りでした。アメリカ人の友が無理やり私を連れ出し、文句たらたら言いながら山に登りました。音楽と山登りなんて全く関係もないし、攫う時間がなくなるから勿体ないと頭で思ってました。…結果、山登りを8年ほど続けてました。登る間、決して音楽を聴かず自然の音に耳を傾け、季節ごとに変わる植物を楽しんでいました。2,000段ほどある階段を上り下りする時に音楽の構成がまとまったり、自分がやりたい事が見えてくるんですよね。一見全く関係のない事でもやってみないと分からないものですね。スランプに陥ったら、一旦そこから離れて、その曲は置いて、ほかのものを弾いてみる。それで気持ちが落ち着いた頃に例の曲に戻ると、出来てる😍!!ってことも有りますから。

本題に戻りますが、音楽を作る上でそれを温めなければいけない時間というものがあります。それは決して楽器を弾いてる時間だけではないんです。付け焼き刃で演奏しなければならないこともプロだからあります。でもそれだけやっているときっと壊れてしまうんです。

私のスケジュールを見て暇でいいなあと言う人もいます。(とても忙しい人たちなんですが😅)ミュージシャンは本番で自分が作り上げた作品を伝えなければいけないんです。だから、山の景色を見たり、人とお話ししたり、本を読んだりと栄養を体に取り入れて、音楽を温める時間が大切なんです。いつも切羽詰まってたら良いもの出来ません。ヒラリーハンが1年間のサバティカルに入ったのもようく分かります。かといって、バイオリンをひかない訳じゃないでしょう。頭と心の休養、充足が必要なんです。…それは他のお仕事の人でも一緒だと思うんですよね。切羽詰まった時に焦って追い込んでもいいアイディア出にくいです。自分に合った気分転換を探すのが近道の様な気がします。

ミュージシャンのライフに終わりはないです。いつも音楽と共存してます。ただ音楽に関わってるだけが上達への道ではないんですよね。

*昨晩、友人が小さなお茶碗一杯16,000円もする素晴らしいプーアール茶をご馳走してくれました。茶の道も深いです。心温まりました。

Hong Kong Phil’s season opening concert

 

香港フィルのシーズンオープニングコンサートを9月6日、7日に終えました。

曲目は

ワーグナー:ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番   ピアノ/ Seong-Jin Cho

 

プロコフィエフ:ロミオとジュリエットからの抜粋

指揮は音楽監督の Jaap van Zweden

と言う私にとっては聞き応え十分なプログラム。

香港では今いろんなことが起きていて大変なところもあります。例えば私の家は空港の側です。コンサート当日うちの近くの地下鉄が普通に動かないかも??と心配されてました。しかし、オープニングのコンサートは何としても弾きたい‼️ なので3時間半前には家を出て(普通は1時間30分前で十分)コンサートホールまで行きました。途中何の支障もありませんでした(ホッ)。オーケストラのメンバーの大半がきっとこの様な思いでコンサート会場まで行った事は間違いないでしょう。

メンバーはリハーサルの時からいつもより更に力が入っていました。勝手に解釈してる私ですが、色んなことが起きて経験しているからこそ

“私たちの香港フィルを大事にしたい”

と気持が高まります。

マイスタージンガーの力強さ、プロコフィエフの場面ごとのキャラクターが香港フィル独自の音で光ってた様に思います。

ラフマニノフのピアノ協奏曲2番は多くの人に愛される曲。あの曲が頭に浮かんでくるラフマニノフってどういう方だったのか?といつも弾きながら考えます。今回はオーケストラのダイナミックな演奏はピアニストに劣ってなかったと思います。

金曜日はほぼ満席、土曜日も沢山の方々が聴きに来てくださり、きっと屋外で起こってる事を忘れる様な2時間を過ごせたのではないかと確信しています。

音楽の素晴らしい所って、やはり

“音楽に国境も言葉の壁もなく、一つの作品をみなさんと一緒に共有できる所”

だと思っています。

MTTの主催するコンサートで長年お伝えしている事なのですが、“音楽のパワー”を今こそ感じる時なのではないでしょうか?

23年くらいこのオーケストラに居ますが、この2日のコンサートに参加できた事、と幸せでした。

香港フィルはこれからもっともっと魅力的に変わり得るオーケストラだと思います。これからも引き続き応援よろしくお願いします。